【用語】高次脳機能障害

交通事故の後遺障害の関係で言うと、高次脳機能障害とは、

  • 交通事故により頭部外傷を受けた方の、
  • 認知機能のさまざまな症状(障害)のことです。

症状は、記憶障害、注意障害、遂行機能障害や、社会的行動障害などの認知障害など、多岐にわたります。
「高次(の脳機能)」とは、「高度」くらいに思ってください。脳の機能のうち、運動や知覚ではなく、認知の機能(神経心理学的機能)の呼称です。本来、脳機能に高次も低次もありませんが、そのように呼ぶならわしです。

高次脳機能障害は、自覚症状が薄かったり、家族以外には分かりにくかったり、会社や学校に戻ってはじめて分かったりなどで、発見が遅れる場合もあります。
交通事故に遭ったことを契機とする不安(障害)や、ストレス(反応)、鬱との区別も必要です。

症状は、脳の損傷部位によって特徴が出ると言われていますが、MRIその他の画像診断では損傷が判別されないこともあります。画像診断に、神経心理検査などを加えた多角的な検討によって「高次脳機能障害」と診断されるケースも多いです。

自賠責でも、「高次脳機能障害」は後遺障害の対象となります。