福岡市・薬院駅前「アトラス法律事務所」のブログにようこそ!
このサイトでは アトラス法律事務所の弁護士・スタッフが 徒然に 思うまま 書いてます。
とかく 縁遠い 法律事務所。 でも実は 弁護士もスタッフも ごくごく普通な感じです...
【Posted in » 弁護士業務】
前の投稿は,弁護士が加害者となったケース。
今年は,弁護士が被害者となるケースも,世間を騒がせました。
記憶に新しい,横浜で弁護士が刺殺された事件を振り返ります。
横浜・弁護士刺殺:無期懲役判決 地裁「法治国家揺るがす」
(毎日新聞 2011/3/1)
横浜市中区の「横浜みらい法律事務所」で昨年6月,弁護士の前野義広さん(当時42歳)を殺害したとして,殺人罪などに問われた住所不定の無職,平川隆則被告(42)の裁判員裁判で,横浜地裁は28日,求刑通り無期懲役を言い渡した。小池勝雅裁判長は「法治国家の根幹を揺るがす犯行」と非難した。
焦点の動機について判決は,離婚訴訟で妻側代理人だった前野さんから妻の居所を聞き出そうとし,抵抗されたため殺害したとして「暴力で自分の主張を押し通そうとした」と批判。弁護側は「刺したのは1回」「脅すつもりだった」と殺意を否定し傷害致死罪にとどまると訴えたが,判決は刺し傷の深さや部位などから退けた。
「同種事件が頻発しており,弁護士や利用者が萎縮するのを防ぐためにも毅然とした態度で臨む必要がある」と述べた。
判決によると,平川被告は10年6月2日午後2時40分ごろ,事務所で前野さんの右胸などをアウトドアナイフ(刃渡り19・2センチ)で複数回刺し失血死させた。
関連・補足する記事が,出てました。
訴訟めぐるトラブル急増,横浜弁護士会「継続した対策が必要」
(カナロコ 2011/3/1)
弁護士殺害事件の平川被告に無期懲役判決を言い渡した横浜地裁の裁判員裁判。判決は,離婚訴訟をめぐるトラブルが動機の一端だったと認定した。同様の業務妨害に対する支援要請が弁護士から横浜弁護士会に寄せられ,対応するケースが急増している。全国的にも弁護士が狙われる事件は続き,同会は「継続した対策が必要」と注意を喚起する。
2月23日,離婚訴訟で妻側代理人を務めた横浜市中区の男性弁護士(62)の事務所が襲われた。平川被告の場合と同様,夫が「相手の住所を知りたい」と事務所を訪問。夫は,断られると事務所のドアを壊した。男性弁護士は前野さんの事件が頭をよぎった。「ドアを蹴られたのは1分ほどだったが,恐怖だった」。前野さんの事件後,事務所の常時施錠を始め,今回もドア越しに応対した。この夫は,器物損壊容疑で逮捕された。
昨年11月,秋田市内で弁護士が殺害されるなど,離婚調停,訴訟が原因とされるトラブルに弁護士が巻き込まれるケースが全国的にも後を絶たない。
横浜弁護士会によると,弁護士業務のトラブルで相談を受け,支援するケースは,ここ数年は年間1,2件だった。だが,昨年6月の前野さん殺害事件後,支援ケースが急増。2010年度は2月21日時点で7件に上っている。すべて民事訴訟の代理人業務に絡み,うち4件は離婚訴訟関連。妻側代理人として活動中,夫本人から電話で「殺してやる」などと脅されたケースもあった。
同会は,1人でトラブルに対応しないように別の弁護士を共同代理人として派遣し,妨害者には警告文を送付している。同会弁護士業務妨害対策委員会の竹森裕子委員長は「離婚をめぐる弁護は,感情対立が激しく,妨害も起こりやすい。二度と悲劇が起きないよう,今回の公判で明らかになった教訓を弁護士に伝えたい」と話した。
弁護士・法律事務所に対して,暴力的・威圧的な手段を使う者とのトラブルは,実は,以前から,少なからずあっていました。
ただし,弁護士が殺されるというのは,そうはありません。
世の中が,変わったのでしょうか。
弁護士の仕事は,時に,火中の栗をこねくり回すことも,不可避です。
依頼者の権利をまっとうすることで,相手方の恨みを買う場合も,当然,あります。
しかし,だからと言って,妥協はできない。
これは,弁護士の宿命だからです。
だからこそ,個々の弁護士・法律事務所は,最大限のセキュリティが大切。
そして,弁護士会の,万全のバックアップ態勢も,重要です。
今年は,秋田,横浜と,立て続けに,弁護士が被害者となる事件が起こりました。
せめて,我々は,漏れなく学び,語り継がなければならないと思います。
ご冥福を,心よりお祈り申し上げます。
11月 6th, 2011 |