【5/28】高まり見せるマンションの建て替えニーズ


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【Posted in » 不動産・マンション

(asahi.com2010年5月28日より)
 老朽化が進み,何らかの再生が必要な築30年以上のマンションは早晩,全国で100万戸以上に達する。 マンション建て替えのニーズは年々高まりを見せているが,有力ディベロッパーの間では,マンション建て替え事業は,開発事業で培ったノウハウを生かせる新たな事業分野だとして,本腰を入れて取り組むところが増えている。

 国土交通省の推計によると,全国のマンションストック数は約562万戸(2009年末現在),国民の約1割に当たる約1400万人が居住している。このうち築30年以上のマンションは73万戸にのぼり,10年後には185万戸に達すると予測している。

 2009年10月1日時点までに建て替えが実現したマンションは138件,実施中及び実施準備中の35件を含めても173件だけだ。 改正区分所有法やマンションの建て替え円滑化等に関する法律が施行されてからは増加しつつあるが,それでも,これらの法律施行以降に実現したのは50件を超える程度である。
 民間が手掛けた最近の建て替え事業では,住宅メーカーの旭化成ホームズが事業参画した旧同潤会最後のアパートメントの建て替えとなった「アトラス江戸川アパートメント」(東京都新宿区,2005年6月竣工)や大手ディペロッパーの野村不動産が手掛けた「プラウド新宿御苑エンパイア」(東京都新宿区,2010年6月竣工予定),東急不動産の「ブランズシティ港南台うぐいすの杜」(神奈川県横浜市,2011年2月竣工予定)などがある。
 これらのマンションは立地の希少性もあって販売は好調で,特に昨年9月に分譲した「新宿御苑」(総戸数69戸)は平均価格が1億3000万円超と高額にもかかわらず,分譲対象の35戸が全戸即日完売となった。
 また,日本住宅公団の建て替えである「うぐいすの杜」(総戸数265戸・権利者住戸90戸含む)は今年2月から販売を始めたが,駅前立地で大型スーパーや百貨店などの生活利便施設が充実していることもあり人気を集めている。さらに,同じく公団の建て替えで,6月下旬から販売を予定している「横濱紅葉坂レジデンス」(神奈川県横浜市,総戸数368戸,新日鉄都市開発・三菱地所の共同事業)も上々の前人気となっている。
 この他では,全国で最大規模の一括建て替えとなることで大きく報道された「多摩ニュータウン・諏訪2丁目住宅」(東京都多摩市)がある。 東京建物が事業参画している多摩ニュータン内の建て替え事業で,同ニュータウン内での分譲住宅の建て替えはこの諏訪2丁目住宅が初めて。 今年3月末に建て替え決議が成立しており,余剰容積を活用することで,現況の640戸から約1250戸に建て替える計画となっている。

 マンションの建て替え事業とコンスタントに取り組んでいるのは,先に挙げた企業のほかに,三井不動産レジデンシャルや住友不動産などの大手ディベロッパー,さらに商社や大手住宅メーカーなど15社前後を数える。
 これまでマンションの建て替え事例は,ストックに対して極端に少なかったが,築30年以上のマンションの増加などから社会的なニーズも年々高まっており,これに伴って実績づくりへ業界の競合も確実に激化していくものと見られる。
 いずれにしても,これまでの建て替え事業は,権利者の自己負担がゼロで実現するなど,条件的にも恵まれたものが多かった。 これからの建て替えは,総合設計制度の容積割増基準の変更や,建築物の絶対高さ規制など,法規制に翻弄されることも多々あると思われる。 それだけに,ディベロッパーにとっては,益々高度なノウハウと実績が求められることになる。

 マンション建替えの問題は,実は,極めて大きな社会問題です。
 まだ,全く,本格化していません。

 記事のように,今は,大手ディベロッパーが手を付けている段階。 大規模開発として十分なうまみがある案件のみが,ピックアップされています。
 ポイントは,容積率に十分な余裕があるかどうか。 つまり,従前よりも大きな建物を建て,戸数増加分を新規分譲することによって,建築コストを賄うというプランです。
 このような条件にあてはまるのは,極く,限られた物件のみです。

 多くのケースで障害となるのは,少なくない自己負担金が生じること。
 とりわけ,マンション建替え問題が難しいのは,通常,建替えが必要となる時期には,入居者はリタイア世代となっていたり,相続等によって利害が入り組んだりしていること。 そんな中で,自己負担を伴う建替えをしようとしても,なかなかすんなりとは行きません。

 ニーズが大量にあるだけでは,ビジネスとして成り立たない。
 恐らくは,政策にて強力にバックアップするのでなければ,マンション建替え問題は解決しないと思われます。
 たとえば,容積率の緩和とか,融資制度とか,税金の優遇とか。

 翻って,今からマンションを購入しようとしている方は,本当に購入するメリットがあるのか,重々,考えて決めた方がいいと思います。

6月 2nd, 2010 | Leave a Comment

【5/28】家賃督促状,玄関ドアに張り付けは違法 大阪地裁判決


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(asahi.com2010年5月28日より)
 滞納家賃の支払いを求める督促状を自宅玄関に張られ精神的苦痛を受けたとして,大阪府柏原市の会社員の男性(29)が家賃保証会社に110万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が28日,大阪地裁であった。 窪田俊秀裁判官は「家賃の支払い状況はプライバシー情報で,不特定の人に知られる状態にするのは名誉を損ねる違法な取り立てだ」として,保証会社に慰謝料など6万5千円の支払いを命じた。

 消費者金融などの取り立てをめぐっては,貸金業法がこうした張り紙を禁じているが,滞納家賃については規制する法律がない。
 支援団体「全国追い出し屋対策会議」によると,同様の訴訟で,督促状の文言は問わず玄関に張るだけで違法と認めた判決は初めて。

 判決によると,男性は2008年9月分のマンション家賃8万5千円を滞納。保証会社は同月以降,家主に滞納分を立て替えたうえで,男性宅の玄関ドアに督促状を張りつけたほか,電話で「出ていけ」などと退去を要求。男性はその後,家賃を支払った。
 窪田裁判官は「督促状は郵便受けに入れれば足りる」と指摘。 高圧的な口調の取り立てについては「社会通念上の限度を超える」と判断した。

 強引な家賃の取り立てに刑事罰を科すことを盛り込んだ「追い出し規制法(通称)」案は今月25日に衆院国土交通委員会に付託された。先に審理した参院は全会一致で可決しており,6月にも成立する見通しになっている。

 割と最近になって,賃貸に関係する保証会社が,数多 出現しました。
 ただ,類例の少ない業界で,保証料と支出のバランスについてのノウハウが無かったためでしょうか,相次いで破綻しています。
 恐らく,想定以上に貧困家庭が増え,法の賃借人肩入れが想像以上だったのでしょう。

 実際,貧困問題は,社会問題化しています。
 とは言え,大赤字の財政から,社会保障費を大きく出す余裕はない。
 しかし,ホームレスが増えると,社会は不安定となる(社会的コストの増大)。
 で,何が起こるか。
 端的に言うと,社会的コストを,特定集団(大家)に負担させる動きの加速です(同じような構図は,労働問題や,医療費滞納問題などでも見られます)。

 法律は,国会が制定します。
 国会は,国の政策を,法律として表現します。
 今後,貧困問題が進行するにつれ,賃貸経営のリスクは大きくなっていくと思われます。

6月 2nd, 2010 | Leave a Comment

法の「肩入れ」


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賃貸借契約は,労働契約と並び,法が,契約当事者の一方に強く肩入れしていることが特徴的です。
追い出し屋などの悪質業者が跋扈する背景に,法の「肩入れ」があるのは,間違いないでしょう。

「流動性」
労働問題でも言われますが,要は,契約終了を容易にすれば,新規契約の敷居が下がる,という議論。
賛否があるのは承知していますが,実際,破産相談を担当していると,「次の住居」「次の仕事」の確保が難しいのが現実であり,その分,皆さん「今」に固執し,にっちもさっちも行かなくなっているケースが少なくありません。
何とかならないかなぁ,と思うこと しばしです。

6月 1st, 2010 | Leave a Comment